Aichi Gakuin University ~ 愛知学院大学 経済学部

学部長挨拶

飛躍する経済学部

愛知学院大学経済学部長 吉田雅彦
経済学部長 吉田雅彦

 愛知学院大学の歴史は長く、1876年に創設された曹洞宗専門学支校を前身として、1953年に商学部をおく4年制大学が設立されました。その後2013年に、商学部の経済学関連領域が独立して経済学部は誕生しました。それゆえ、愛知学院大学経済学部は古くて新しい、時代を拓く学部といえます。

 社会人に聞いた「今、学ぶべき教養」ランキングでは、第2位に経済学が入っているそうです(ちなみに第1位は日本史全般)。これは、日々の実務経験だけではわからない、経済社会をダイナミックに動かす諸力を体系的に身につけたい、と多くの社会人が考えているからだ、といわれています。

 経済学は、社会の発展段階における物質的財貨の生産、消費、(所得の)分配の諸法則を研究する社会科学における1つの学問領域です。これらの諸法則は直接私たちの目に見えるわけではありませんので、どうしても理論という仮説を立て、さらに実証していきます。現代の経済学ではさまざまな理論が出現します。これら理論を多く知ることは、知的なアクセリーとして学生時代のエリート意識を満足させるかもしれません。しかし、社会に出て真に経済学の素養が血肉となるとは、とても信じられません。学生時代の経済学の勉強として私が大切だと思うことは、社会に出てから日本経済や世界経済なりの動きについて、自分の頭でそれを分析する能力、いわば「経済を見る目」というものを培う、つまり洞察力といったものを自分の中に育てあげるということです。そうすることで、現代の経済社会が直面する諸問題がなぜ問われなければならないのか、その奥に潜む市場システムの理法やその仕組みの意味、または政府の経済政策の適否といったようなものを、知的な一貫した態度で掘り下げていく、そういう分析的態度を培うことができるでしょう。そして、学生の皆さんが社会に出てから、人と議論できる社会人になることができると信じています。

 愛知学院大学経済学部では、私たち教員はつねに、「激励」、「寛容」および「賞賛」を座右の銘として学生の皆さんと接していきたいと思っています。「激励をうけたものは自信をおぼえます」、「寛容であったものは忍耐をおぼえます」、そして「賞賛をうけたものは評価することをおぼえます」(以上、ドロシー・ロー・ホルトの「子どもの詩」より)。これにより、「競争社会」においては白けたものとして嘲笑され亡失されてきた、人間の絆、愛情、思いやり、連帯感、相互理解を蘇生できると信じています。

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